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ようこそ片岡研へ!

[研究室志望者(3年生)向け資料 (2019)]

[研究室紹介(in English)]

我々の研究室は「次世代放射線物理学」という枠組のもと、人工衛星や気球を用いた宇宙の観測(X線・ガンマ線宇宙物理学)・JAXAと協力した次期天文衛星(Astro-H)の開発、医療用の次世代PET検出器開発など、幅広い視野と興味で研究を進めています。研究スタイルも様々で、昨年打ち上げられたフェルミガンマ宇宙望遠鏡のデータを使ってブラックホール・中性子星・超新星残骸などの謎に挑む学生もいれば、世界最高性能の光センサーの実用化に向け、日夜頑張っている学生もいます。いろいろなテーマが混在しつつも新しい検出器の開発と、それを用いた科学に対する興味は共通です。今年創設したばかりの新しい研究室ですが、和気藹々と楽しくやっております。

多くの場合、放射線の検出にはシンチレータと呼ばれる材料を用います。シンチレータは放射線のエネルギーに比例した蛍光を発しますが、その光はあまりに微弱なため、光電子増倍管(PMT)と呼ばれる光センサーで増幅する必要があります。PMTは大型で嵩張ること、磁場に弱いことなど問題が指摘されてきました。我々は新しい光素子として内部増幅機能を持つシリコン半導体素子(APD/MPPC)の開発をすすめ、次世代医療ユニットや宇宙用ガンマ線検出器、また素子自体もX線検出器として機能するワイドバンドカメラの製作を行っています。

科学者である以上、”良い装置を作りました”で終わってはいけません。我々の研究室では日本のX線天文衛星「すざく」、国際ガンマ線天文衛星「フェルミ」等を用いた宇宙観測を並行して行っており、ブラックホールや中性子星、超新星爆発や暗黒物質探査など、さまざまな局面から高エネルギー宇宙現象を研究しています。装置開発と最先端の宇宙観測を同時に味わえること、また加速器・通信・医療に至るまで応用が大変広いところが強みでしょうか?私達と一緒に、最先端の科学のワクワク感を味わいませんか?

片岡 淳 (2009年7月10日)